猫を抱いて象と泳ぐ
「博士の愛した数式」で第一回本屋大賞を受賞した、小川洋子氏の小説です。
少年チェスプレイヤーのお話です。
悲しい出来事も多いのだけれども、ものすごく暗いわけでは無く、
むしろ詩的で温かい印象を抱きました。
登場人物も、メインとなるのは(章によって、というか時系列によって変わるけど)
だいたいいつも4人位。
なので各人のキャラクターがしっかりと立ってて、描かれている世界を
俯瞰するのがとても楽だし楽しいです。
ちなみに最後の方で、初めて「象」が「ビショップ」の事を指しているのだと
気づきました。
wikipedia先生のビショップ解説によると以下の通り。
- 元来この駒は、「ゾウ(象)」であったとされている。チェスが西洋に伝わっていく過程で、駒の形を見た英語圏の人々が高位聖職者である僧正の帽子を連想し、「ビショップ」と呼ばれるようになった。
だそうです。なるほどね。
ビショップと言うと、どうしても無口な僧正のイメージが頭から離れません。
ダイの大冒険の影響ですな。