へいまいく!

Big Band、Saxの話題や、自分が採譜したソロ譜面を公開する音楽系ブログです。

脱原発を決めたドイツの挑戦


電気新聞で週一でコラムを書いている、熊谷徹氏の著書です。
(このBlogに引用したドイツの例なんかは、すべからく熊谷徹氏の記事です。)
ドイツの電力事情が非常に判りやすくまとまっています。

Amazon楽天Booksかで買ったので、買った時には気付かなかったのですが、
帯にはこんな事書いてあります。
(帯無くしてしまったので若干不正確かもしれません。)
「ドイツでは国民が決め、政治が後を追った。今問われるのは国民の覚悟だ!」
これだけ見ると脱原発推奨本な感じがしますが、中身は極めてフェアな視点で
書かれています。
(帯で煽り立てるのはもはや出版社側の常套手段ですね…。中身はフェアなので
帯だけ見て毛嫌いしてしまうととても勿体無いです。)

タイトルの「挑戦」は"challenges"と訳すとしっくりくるのかな。
原発以外の電力源に頼り始めたものの、太陽光は発電容量が、風力は騒音等の
問題と国内のグリッドの貧弱さがネックになっている旨が書かれています。

何より著者が実際にドイツに20年以上に渡って住んでらっしゃるので、
一消費者としての視点も持たれているし、電力会社を変更した時のエピソード等
地に足が着いている実体験が書かれているので、腑に落ちやすいです。

これから日本が脱原発の道を歩むにしろそうで無いにしろ、
「最適なエネルギーミックス」を考えなくてはならないと思いますので、
その点で再生可能エネルギー助成なんかでも先行していたドイツの実情は
良い参考になると思います。

某「俺の党」の党首様とか、ドイツに遊びになんて行かず、この本読んでれば
良かったんじゃないかと思います。