へいまいく!

Big Band、Saxの話題や、自分が採譜したソロ譜面を公開する音楽系ブログです。

プレイエル生産中止

元々は英エコノミスト誌の記事です。原文記事はこちら
去年の12月の記事なのでだいぶ古いです。
その頃の日経ビジネス巻末にこれの日本語記事があって、ブログで
取り上げたいと思っていたのですがだいぶ時間が経ってしまいました。


以前紹介した事のあるピアノのムシの中にも出て来る、フランスの
プレイエル社がピアノの製造を中止する旨のニュースです。


この記事は色々とピアノメーカーの現状についてまとまっていて
非常に興味深いです。一部をかいつまんで紹介。

  • 2世紀以上ピアノを作り続けてきた伝統あるフランスのピアノメーカー、プレイエルショパンが愛した事で知られ、ストラビンスキーやリスト、ドビュッシーといった音楽家達も顧客リストに名を連ねていた。だが2013年12月に最後の工房を閉鎖し、ピアノの生産を中止すると発表。
  • 欧州には20世紀前半までは約300ピアノメーカーがあったが、今も存続するのはわずか9社。
  • 2012年に世界で製造された49万3000台のうちおよそ8割は中国製。
  • 世界最大のピアノメーカーは中国の珠江(パールリバー)で、生産台数は約10万台。同社は1999年にドイツのピアノブランド「リットミューラー」を買収。米スタインウェイ・アンド・サンズとも提携し同社の廉価版モデル(エセックスピアノ)を製造。
  • 寧波に本社を置く海倫ピアノは2012年ドイツのベヒシュタインと提携、中国で割安モデルの製造に取り組んでいる。
  • 伝統的なピアノメーカーも生き残り戦略を模索している。スタインウェイペルシャ湾沿岸の大富豪にピアノ演奏収集中コースを提供するなどして、ステータスシンボルとしてピアノを売り込もうとしている。
  • 欧州最大のピアノメーカー、ペトロフは2004年に破綻の危機に瀕した後、由緒正しい高級ブランド製品を望む中国人を対象に、今では中国で高級なピアノだけを販売する戦略に転じた。この戦略が実を結び、同社は現在は年率5%の成長を記録。


…良い楽器は良い演奏者の元で大切に使われて欲しいと思いますが、
そもそもブランドが消滅してしまっては元も子もない…んでしょうか。


モノの価値って何なんだろう、とか色々と考えさせられる記事です。