へいまいく!

Big Band、Saxの話題や、自分が採譜したソロ譜面を公開する音楽系ブログです。

Yanagisawa S-9030GPを試奏した

はてさて。
マウスピースを決めて(導入編本編)、いよいよ楽器本体の試奏です。


お目当てのモデルはYangisawaのS-9030GPでした。
受注生産モデルですが、販売元(ゼンオン)でデモ機として使用されて
いたものがメーカーに戻されて再調整された後に、特価品として販売されて
いました。


実際に吹いてみて。
普通のS-9030ですら100%ポテンシャルを発揮させてあげられていたかと
いうと決してそんな事無いと思いますが、音の伸び、深さ、音圧、全てが
一段格上になります。
音色は一般的には明るめになる筈で、GPやPGPだとブリンブリンにギラついた
ゴージャスな音の個体も有る気がしますが、吹いた個体はキンキンしないで
上品な音色だったのも気に入りました。


また、音の粒立ちも良くて、スルスルとフレーズが紡げます。
A-9937PGPを初めて吹いた時にも思ったのですが、楽器自体が優しく
「ここまでおいで」と手を差し伸べてくれているようで、吹いていて
とても気持ちが良く、こんなに意思疎通が楽で使い勝手の良い道具は他に
無いと思いました。


「次にどうせ買うならGPとかPGPとかが良い」と、今迄試奏したタイミング
こんな時とかこんな時)を通じて常々考えていたのと、またそうした機会を
通じて自分がソプラノにどういう音を求めるのか、どういうソプラノの音を
目指したいのか、という事がようやくまとまって来たように思います。
いわゆるコンボ(コルトレーンやスティーブ・レイシー)やフルバンの
ソプラノの、「ポケー」「ポクー」という腰高な音ってあまり好きでは無くて、
もっと落ち着いてドッシリ響いて且つ美しい音が良いな、と。
「Fusionのソプラノの音」と言うのが、乱暴な気もしますが1番近いように
思います。
そうした嗜好とベストマッチする形で、ストンと腑に落ちた形でした。


良い巡り合わせでした。(←)


(※下のリンクはPGPです。)