(15)Swingの真実−裏拍アクセントの誤解
(今回の話は内容的にはこの話と連携しています。)
良く、「Jazzは裏拍アクセント」と言われます。
シャッフルの曲なんかは、リズムが裏拍始動なので、必然的に
裏拍アクセントが良く強調されますが、だからといって
「Big Band Jazz一般的に、すべからく裏拍にアクセントが
置かれるのか?」と考えると、答えはNoだと思います。
裏拍アクセントよりも、圧倒的にBebopの語法の方が影響力大
だと思います。
感覚的な話ですが、こんな感じ?
- タイム5割
- アーティキュレーション5割 (うちBebopの語法3割位、裏拍アクセント2割)
Bebopの語法の中にも色々と有ると思いますが、特に以下の2つ。
- フレーズが上昇した最高音でアクセント
- 下降→上昇フレーズの最低音は飲む(ゴースト・ノート)
パーカーのフレーズから幾つか例です。
上述の2点は顕著に現れていますが、一方で裏拍アクセントは
とても少ないです。
端的に言ってしまえば、「裏拍アクセントがJazzっぽい」と
いうのは大いなる誤解です。
これらBebopの語法を感覚的に掴むためには、バッパーのソロを
幾つかコピーするのが一番早いんじゃないかと。
でないと、一生懸命音源を聴いても、未知の語学の会話を聴いてる
ような感じで、理解するのに時間が掛かると思うんですよね。
「音源を良く聴きましょう」というのはもちろんYesなんだけれども。
5曲位コピーすれば、ある程度傾向が見えてくると思います。
ジュニアっ子が曲中のフレーズを練習している時に、あまりにも
一生懸命裏拍アクセントばかりを気に掛けて練習していたのが
ちょっと気の毒になって。
声を掛けるのも逡巡してしまったので、Blogの記事にしてみました。