Tom KubisによるBig Bandアレンジ説明
すげーびっくりした。
ウェストコースト系フルバンの重鎮であるTom Kubis御大が、
自らフルバンのアレンジの仕方について説明してくれている動画の
シリーズです。
1番から10番まで番号が振ってある…のですが、何故か6番が
欠けていたりします(笑)
題材はFブルース12小節の長さをフルバンのシャウトコーラスに
仕立てて行こうというもので、ソプラノで適当に吹いたアドリブを
元に音を重ねて行っています。
動画の5番までがアレンジ手順の説明で、それ以降は主にLogicを
使ったデモ演奏の作成手順の説明になっています。
手順はざっくりこんな感じです。
- ソプラノで吹いたテーマをそのまま1st Tpにする。
- 1オクターブ下の同じ音を4th Tpにコピー。
- バスボンはルート音をメインに。
- 1st Tpから4度ずつ離れた音を2nd Tp, 3rd Tpにする。
- 13th, 3rd, 7thをそれぞれ1st Tb, 2nd Tb, 3rd Tbにする。
- 適度にユニゾンにする場所を作る。
- 4th Tp〜4th Btbをそっくりそのまま1st Alto〜5th Bariにコピーする。
- バリトンで出ない音が無いか確認して修正する。(バスボンはバリトンの最低音域よりも更に低い音が出るので。)
- アーティキュレーション付けて出来上がり!
まぁ実際はクロマチック(半音階)進行のところでどう音を振るかとか、
先の着地点のコードを見据えてハーモニーを作ったりとか、5thや9th、
オーギュメントの混ぜ方だとか色んなところでセンスとかノウハウ
とかが有るんだと思いますが、基本的なコンセプトだけでもとても参考に
なります。
そして何よりどんどん譜面が出来て行く様子を解説付きで見られるので
楽しいです。
いやー、凄い時代になったもんだ。
そしてtomkubis.comでは直接譜面が買えたりするみたいです。
(譜面の購入の仕方を説明する動画が有ったりします、笑 →こちら。)
検索してみたところ昔のアルバムに収録されている曲は販売していない
みたいですが、最新アルバムのアレンジは殆ど譜面がダウンロード販売
されているみたいです。たまげたなぁ…。
ちなみに、"Sax Soliの作り方"という動画も現在パート2まで投稿されて
いるのですが、トップノートのメロディーを作ったところで終わって
います。
この先どう音を重ねて行くのかが腕の見せ所だと思うので、続きが投稿
されるのを楽しみにしています。
あ、後細かい話なんですが、ずっと「トム・キュービス」だと思っていたの
ですが、ご本人自身の発音だと「トム・クービス」が正解みたいですね。