へいまいく!

Big Band、Saxの話題や、自分が採譜したソロ譜面を公開する音楽系ブログです。

Yanagisawa WOシリーズ試してみた(WO10)

お次はA-WO10です。

いやぁ…良いですわこれ。
元来991もお気に入りだったんですが(→過去記事ご参照)、「どっちが好き?」と聞かれたら断然こっちです。
新品の真鍮製アルトを「買いたい、手元に置いておきたい」と思ったのは本当に久しぶりです。それ位魂揺さぶられるような楽器でした。凄く良い。
楽器自体の持つ音のキャラクターに明るめのものを求める人にはハマらないんじゃと思いますが、暗め〜中庸なキャラクターを好む人にはどストライクなモデルだと思います。

音のキャラクターは991と同じ方向性だと思うのですが、ともすると「素朴」「朴訥」という印象でちょっと素っ気なさを感じさせた前モデルに、芯の強さ・タフさが加わったように思います。
一言で言うと「隙が無い」。
そして自分の意図した通りのダイナミクスや音色がすんなり表現出来るのは相変わらず良い点ですね。

具体的に変わった点は幾つも有るみたいですが、試奏時に印象に残ったのはフロントFキーの形状変更です。
99xシリーズと比べると小さめのティアドロップ型に変更になっているのですが、これが絶妙に操作し易い。
フラジオ音域で音を変えて行く時なんかは、普通慣れている自分の楽器の方が操作し易くて当然だと思うのですが、WOx0シリーズの方が楽な位でした。

ちなみに…記事を書くにあたってYanagisawaのホームページ
見て気付いたのですが、YouTubeにYangisawaの公式チャンネルが出来ているみたいですね。こちら
本日時点でまだ2本しか動画が上がっていないのですが、そのどちらもA-WO10の紹介になっています。
…えっと、ちょっと公式のものにしては動画のクオリティとかどうなんだという気もします。
Mark Grossのものは延々プチプチとノイズが乗っていますし、Antonio Hartにわざわざケースの紹介させるのはどうなんか、とか色々と思うところは有るのですが(苦笑)、折角なのでこの機会に紹介しておきます。

特にMark Grossの方は動画も11分越えと結構長いですが、普段使っておられるモデルがA-9933GPと「反応が早く明るい」モデルであるところや、ご本人の豊富なフルバンの経験、そして(ご本人のリーダーアルバムの傾向なんかからすると意外だったんですが)試奏時にパーカーのフレーズとかしっかりJazzのフレーズを多用してくれているので、僕にはとても参考になりました。


【アルトサックス「Yanagisawa WOシリーズ吹いてみた」 各記事リンク】
 導入編WO1、WO10(この記事)、WO10補足WO2WO20WO37
 ヘビータイプ vs ライトタイプ感想まとめ