へいまいく!

Big Band、Saxの話題や、自分が採譜したソロ譜面を公開する音楽系ブログです。

Yanagisawa WOシリーズ試してみた(WO37)

最後にA-WO37です。

まず吹く前から驚いたのはその重量。
普段A-9937PGPを使っている自分からしても、楽器を持ち替える際に第一印象で「これは重いな」と感じたので相当だと思います。
持った時に感じる重さは、重心バランスにも大きく影響を受けるので一概には言えない…と判ってはいるつもりなんんですが、それでも「やっぱり実重量からしてA-9937PGPより重いんじゃ?」とか言いたくなる印象。

吹いてみて…うん、やっぱり吹奏感の重たさもしんどいレベルです。
A-9937を初めて吹いた時って、吹いた瞬間からして次元の違う世界に誘われた喜びを感じて大爆笑&満面の笑みな感じだったのですが、WO37は「いや〜、ははっ、うーん…(苦笑)」という感じです。
9937同様、懐の深さ的なパラメータの伸びというか凄さは如実に感じるのですが、ちょっと「御するのが大変」という域に入ってしまっている気がします。

素材のお陰で反応の良さの恩恵に預かる事は出来るのですが、ともすると上っ面を滑ってしまうだけで良い音が出せないような危うさも感じます。
相当腹圧をしっかり使ってマッチョに吹ける人じゃないと、なかなか良い音を出すのは難しいんじゃないかと思います。
これまたバリトンでB-9930BSBを吹いた時を思い出しました。


A-9937って、予算の都合さえ付けば実は中級者位にもオススメ出来る位の非常にバランスの良い優等生なモデルだったと思うのですが、今回のWO37はそうした層はお断りの完全に上級者向けの挑戦的なモデルではという印象です。
まぁ、疑う余地も無く実際に高級モデルなので、こういう割り切り方・位置付けは全然「有り」だと思いますが。

最初からペラペラしてしまって底が知れてしまっているモデルなんかと違って、腰を据えてじっくり吹き込んで育てて行く楽しみは格別だと思いますが、「果たして自分なんかがこの楽器をちゃんと育てられるのだろうか?」とちょっと気圧されてしまうような印象すら受けます。

このモデルもWO20同様、個体差とかの可能性も考慮に入れて、別の機会にまた改めて吹いてみたいな、と思う次第です。


【アルトサックス「Yanagisawa WOシリーズ吹いてみた」 各記事リンク】
 導入編WO1WO10WO10補足WO2WO20、WO37(この記事)、
 ヘビータイプ vs ライトタイプ感想まとめ